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外国人の採用に関する注意点とは?外国人雇用に詳しい弁護士が解説

採用面接で外国人に確認すべき事項 

企業が、外国人を雇用する場合、

①外国にいる人材を雇用する場合と、
②日本国内にいる人材を雇用する場合があります。 

現在では、通信環境が発達していますので、①の場合において、オンライン面談が行われることが多いです。実際、オンライン面談で、採用を決定するケースもあります。しかし、日本人を採用するのと同様、実際に会って、話をしてみて、その人材がどのような人物か、自社の業務に適性を有しているか分かることが多いです。一度、雇用すると、労働関係法令の規制により、容易に契約関係を終了させることはできないのは、日本人と同様です。特に、技能実習(育成就労)や特定技能においては、非自発的離職者を発生させていることは、技能実習や特定技能の在留資格審査の判断材料になりますので、注意が必要です。したがって、可能な限り、直接面談の機会を設けるべきです。 

他方、②の場合においては、直接面談の機会を設けるハードは高くないので、必須といえるでしょう。この場合、外国人は、何らかの在留資格を有していることが基本でしょうから、そのままの在留資格で就労可能かどうかの判断をしていくことになります。 

いずれの場合でも、学歴、職歴については、根拠資料を持って確認する必要があります。また、犯罪歴の有無、日本国内に親族がいるか、日本国内在留者の場合は、同居者がいるかについても確認する必要があります。これらは、在留資格の新たな取得や変更に、必要な情報です。 

外国人の在留資格の確認方法 

在留カードの原本の提示を受ける必要があります。 

また、その在留カードの記載されている番号が失効していないか、そのカード自体が真正なものであるかの確認が必要です。これらは、 

出入国在留管理庁在留カード等番号失効情報照会ページ 

https://lapse-immi.moj.go.jp/ZEC/appl/e0/ZEC2/pages/FZECST011.aspx 

及び、 

在留カード等読取アプリで確認できます。 (下記からダウンロード可能)

https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/rcc-support.html

例えば、在留カードのコピーの交付を受けただけ、又は、在留カードの原本の提示を受けたものの真正であることの確認を行わないまま採用した後に、在留カードが偽造であり不法就労となった場合、受入企業は、不法就労助長罪について免責されませんので、注意が必要です。 

なお、2026年8月14日以降は、外国人が、マイナンバーカードと在留カードが一体となった特定在留カードを所持している場合があります。詳細はこちらをご参照下さい。 

https://www.moj.go.jp/isa/tokutei.html 

外国人を採用する場合の手続の流れ 

受入企業は、外国人と雇用契約を締結します。 

内定及び雇用契約については、日本人に対するのと同様、日本の労働関連法規に即して行う必要があります。もちろん、言語の問題はありますが、特に、技能実習生や特定技能外国に対しては、彼らが理解できる言語により、より慎重かつ丁寧に説明を行う必要があります。 

技能実習の「雇用契約書及び雇用条件書」の記載例はこちらページの参考様式第1-14号を参照して下さい。 

https://www.otit.go.jp/implementer/procedure/license/ 

この記載例は日本語ですが、各言語のものが準備されているので、その外国人に合わせてものを利用して下さい。 

https://www.otit.go.jp/system/format/06/ 

特定技能の「雇用条件書」はこちらを参照してください。特定技能雇用契約書と合わせて使用します。 

https://www.moj.go.jp/isa/content/001338921.pdf 

この記載例は日本語ですが、各言語のものが準備されているので、その外国人に合わせてものを利用して下さい。 

https://www.moj.go.jp/isa/applications/ssw/10_00020.html 

やはり、トラブルの元になりがちなのは、賃金、就業時間、休憩、休日に関しての認識の不一致です。いずれも、労働契約において最重要の事項ですが、言葉の問題もありますので、慎重かつ丁寧な説明が必要です。特に、賃金においては、控除項目(源泉所得税、住民税特別徴収、社会保険料、住居費負担金など)や見込み金額を伝えて、手取りをしっかりと説明しておく必要があります。日本での就労が2年目になると、前年の収入に対する住民税の特別徴収が始まりますので、その点もしっかりと説明しておくことが肝要です。 

技術・人文知識・国際業務(以下「技人国」といいます。)の外国人の参考様式はありませんので、各社において通常利用しているものを利用して下さい。外国語の訳す法律上の義務はありませんが、外国人が理解できるようにしておかないと、後のトラブルに繋がりますので、その外国人の日本語能力に合わせた対応が必要です。 

なお、厚労省が、「外国人向けモデル労働条件通知書」を公表しているので、これを使用することもできます。 

https://jsite.mhlw.go.jp/aichi-roudoukyoku/pamphlet_form/roudu_00185.html

転職希望外国人に内定を出す場合の留意点 

技能実習生の転籍は原則として認められず、特殊な場合になりますので、ここでは割愛します。
特定技能外国人は転職可能ですが、以下のとおり、条件や手続が必要ですので、その点を前提として内定を出す必要があります。 

特定技能外国人が転職できるのは、原則として同一の業務区分内、または試験などによって技能水準の共通性が確認されている業務区分間に限られます。 

以下の届出が必要です。 

外国人本人:前の会社との雇用契約が終了した場合、14日以内に出入国在留管理庁に届け出る必要があります。 

元の受入れ機関:雇用契約を終了する場合、「受入れ困難に係る届出書」などを提出する必要があります。 

新しい受入れ機関: 新たに雇用契約を締結した場合、14日以内にその旨を届け出る必要があります。 

転職活動中の注意点として、退職後、正当な理由なく3ヶ月以上「特定技能」としての活動を行わない場合、在留資格が取り消される可能性があります。転職活動をしている期間も、特定技能1号の在留期間の上限である通算5年に含まれます。 

以上からすると、内定を出す前後を通じて、本人だけでなく、従前の受入機関と密に連絡を取り合って、各種手続や届出を行う必要があります。 

技人国の場合は、担ってもらう業務が、技人国で可能なものであれば、外国人特有の留意点はありません。在留資格変更許可申請も不要です。 

内定者に説明すべき事項 

労働契約の締結に際しては、賃金、労働時間、業務内容、労働契約の期間、就業場所、休日、労働・社会保険の適用などの主要な労働条件について、書面を交付して明示する義務があります。その際、外国人労働者が内容を十分に理解できるよう、その外国人労働者の母国語や平易な日本語を用いるなど、理解できる方法で明示するよう努めるべきです。
外国人労働者は、付与された在留資格で認められた範囲内の業務にしか従事できません。また、在留期間の更新が許可されなかった場合や在留資格が取り消された場合には、日本で就労を続けることができなくなり、雇用契約が終了する可能性があることを事前に説明しておく必要があります。
企業は外国人労働者に対しても安全配慮義務を負います。特に、日本語の理解が不十分な労働者に対しては、安全に関する教育が重要です。機械の操作方法や作業手順、危険有害業務の内容、事故発生時の対応などについては、本人が実質的に理解できる言語で説明し、内容を正確に理解しているか確認する必要があります。 

採用後の手続 

企業が行う手続き 

厚生年金等への加入手続き 

70歳未満の外国人が、厚生年金強制適用事業所に常時使用される場合は、厚生年金等への加入手続きを行う必要があります。 

外国人雇用状況の届出 

外国人を雇用した場合、ハローワークに対し、雇入月の翌月10日までに労働施策総合推進法に基づく届出が必要となります(雇用保険の加入義務がない場合は、翌月末日まで)。具体的には、雇用保険の取得届に記載して報告する場合は、雇用保険被保険者資格取得届の備考欄に記載して、雇用保険の加入義務がない場合は外国人雇用状況の届出書(様式第3号)を提出して行います。記載すべき内容は、外国人労働者の氏名、在留資格、生年月日、性別、国籍、資格外活動許可を受けている場合にはその旨、雇い入れ日、事業所の名称・所在地などです。 

外国人個人で行う手続き 

在留資格を持つ外国人が転職した場合など、所属する機関(会社など)に変更があった際には、原則として14日以内に、外国人本人が出入国在留管理庁(または地方出入国在留管理局)に「所属機関等に関する届出」を行う必要があります。 

外国人が退職した場合の手続 

企業が行う手続き 

日本人と同様の一般的な退職手続に加えて、外国人が離職した場合、ハローワークに対し、離職日の翌日から起算して10日以内に労働施策総合推進法に基づく届出が必要となります(雇用保険の加入義務がない場合は、翌月末日まで。)。具体的には、雇用保険の喪失届に記載して報告する場合は、雇用保険被保険者資格喪失届の備考欄に記載して、雇用保険の加入義務がない場合は外国人雇用状況の届出書(様式第3号)を提出して行います。 

外国人個人で行う手続き 

在留資格を持つ外国人が退職した場合も、所属する機関(会社など)に変更があったことになりますので、原則として14日以内に、外国人本人が出入国在留管理庁(または地方出入国在留管理局)に「所属機関等に関する届出」を行う必要があります。 

外国人雇用のお悩みはお気軽にご相談ください 

白崎識隆法律事務所では、外国人雇用に関するご相談を受け付けております。過去企業様からのご相談に対応した経験を通し、皆様にとって最適な外国人雇用体制をご提案させていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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