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不法就労とは
不法就労とは、①外国人がその保有する在留活動で認められていない、収入を伴う事業運営活動や報酬を得る活動を行うこと(資格外活動)、②不法入国した外国人や不法残留している外国人が報酬を受ける活動を行うことです。
在留資格は、資格ごとに可能な活動の範囲が決まっています。在留資格が有効であれば、内容にかかわらず就労できる訳ではありませんので、注意が必要です。
不法就労の実態
不法就労は、次のような背景から発生します。
・人手不足を背景に、企業側のチェックが甘くなる傾向
・SNSや仲介業者を通じた非正規ルートでの就労
・外国人本人が制度を十分理解していないことによる無自覚の違反
企業も外国人もはじめから不法就労であると分かっているケースは悪質ですが、他方で、企業や外国人が在留資格に対する理解を欠いていたからといって、適法になる訳でも、許容される訳でもありません。
次に見るように、外国人が不法就労になる場合、その外国人を雇用(なお、契約形式としては、「雇用」に限定されません。)した企業も不法就労「助長」になりますので、企業は不法就労防止のための体制作りが重要です。
不法就労者に対する罰則とその影響
不法就労外国人に対する罰則
入管法70条1項により、
3年以下の懲役若しくは禁錮若しくは300万円以下の罰金、又はその懲役若しくは禁錮及び罰金を併科
になります。
雇用企業に対する罰則
企業が、外国人を不法就労させた場合、不法就労長になります。不法就労助長を詳しく説明すると次のようになります。
事業活動に関し、外国人に不法就労活動をさせた者
ここでいう「させた」には、法人であれば代表者だけではなく、従業員であっても、その外国人雇用の責任者の地位のある人も該当する可能性があります。また、契約形態は雇用に限られず、委任・準委任、請負であっても該当する可能性があります。したがって、不法就労助長で摘発されることを回避するために、準委任等の契約形式を選択することは有害無益です。
外国人に不法就労活動をさせるためにこれを自己の支配下に置いた者
「支配下に置いた」というのは、物理的に支配下に置くことだけを意味するのではありません。裁判例では、外国人に心理的ないし経済的な影響を及ぼし、その意思を左右しうる状態に置き、自己の影響下から離脱することを困難にさせた場合も含まれると解すべきとされています。
したがって、住まいを提供し、一定の賃金の支払うものの、適法に就労できる在留資格を有さず、日本語に明るくない外国人からパスポートを預かるなどして、働かせることは「支配下に置いた」に当たることになります。
業として、外国人に不法就労活動をさせる行為又は前号の行為に関しあっせんした者
あっせんは無償の場合も含まれます。
起こりがちな類型は①の「事業活動に関し、外国人に不法就労活動をさせた」です。注意すべきことは、企業が、外国人が適法に就労できる在留資格を有さないことを「知らなかった」だけでは、免責されないことです。採用時には、業務と在留資格の該当性をチェックし、在留カードの有効性を確認する必要があります。さらに、在職中は、一定期間ごとの在留カードが失効してないことも確認をする必要があります。
不法就労助長罪に問われた場合は、3年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金し、又はこれの併科に処されます。外国人の雇用に関する責任者、代表者、そして企業自体がその責任に問われる可能性があります。
不法就労を防ぐための企業の対策
在留カードの確認
在留カードの有効性・真正性については、
出入国在留管理庁在留カード等番号失効情報照会ページ
https://lapse-immi.moj.go.jp/ZEC/appl/e0/ZEC2/pages/FZECST011.aspx
及び
在留カード等読取アプリ
https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/rcc-support.html
からダウンロード可能
で確認できます。特に、アプリを利用すると在留カード自体の真正性が確認できますので、外国人を雇用する事業者としては必須のアイテムです。
専門家への相談
企業が外国人に従事してもらおうと考えている業務と在留資格の該当性の判断が容易でないことも多々あります。就労可能の在留資格であればどんな仕事でもできると考えられる方もいますが、それは間違いです。その適合性については、入管法等に精通した弁護士の助言を得て判断する必要があります。
不法就労が判明した場合の企業の対応
専門家への相談
人の心理として、違法なことは隠して、なかったことにしたいという衝動に駆られます。しかし、これは外国人を雇用する企業として致命傷となります。嘘に嘘を重ねても必ずバレますし、その時にはリカバーできません。
方向性としては、警察及び入管への申告ということになり、企業としては法的な防御は必要になりますので(当然ですが、嘘をつくことではありません。)。このような緊急事態において、代理人又は弁護人として活動できるのは、専門家の中でも弁護士だけですので、速やかに弁護士に相談して、どのように当局に申告するかを決める必要があります。
解雇の検討
不法就労をしている外国人の雇用を継続することはできません。就業規則にしたがって、解雇する必要があります。その時になって、就業規則の中に外国人雇用に適応した条項がないことに気付くことがあります。その意味では、外国人を雇用することになった場合は、外国人雇用に精通した専門家によって就業規則の改定も必要といえます。
入国管理局への出頭を促す
当事務所の外国人労務顧問サービス
当事務所代表は、弁護士と社会保険労務士の資格を併有しています。初めて外国人雇用をすることになった場合の就業規則の整備、安全衛生を含めた労務管理、万が一、外国人の不法就労が生じてしまった場合の企業の防御活動を一貫して行うことができます。
労務管理に関して、企業のミスがあった場合、企業と技能実習における監理団体・特定技能における登録支援機関は利益相反状態になってしまいますので、そのような場合でも安心してご相談いただくことができます。
外国人労務顧問についての解説ページはこちらです。
顧問契約プランについて
- 顧問プランに含まれるサービスを提供する時間又は案件数です。超過する場合は25,000円(税別)/時間のタイムチャージが発生します。
- 概ね片道1時間の距離の範囲になります。
- 非典型の規約・契約書の作成は別途費用を申し受けます。
- 弁護士が対外的に代理人として活動する場合、案件によっては着手金が、案件に関わらず報酬が発生します。
- 在留資格認定証明書交付申請(COE )、永住申請又は帰化申請については別途弁護士費用を申し受けます。
- 労務問題等顧問先様と利益が相反する案件については従業員様から相談を受けません。従業員様から個別案件のご依頼を受ける場合は従業員様と委任契約を締結し、従業員様に費用をご負担いただきます。
- 顧問契約が継続している場合に限ります。※顧問サービスの提供にあたり生じた実費は、顧問料とは別に負担いただきます。
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